ここでは、ネット上でみなさんが試された面白い会話と、りんなとの会話を見たうえでの簡単な考察を述べさせて頂きます。
りんなでの繰り広げられる面白い会話
『りんな』と会話をして、面白い内容を報告している方が増えているようですね。
私が今回試したのは、会話というよりも「特定の言葉を話すか」に焦点をあてましたが、上手いことを目的の会話ができている人が続々と現れているようです。
告白に成功する人
俺氏りんなと付き合うことに #りんな
pic.twitter.com/b0Keq8WB1B
—
れたす@50%フォロバ (@Lettuce_0929) 2015,
8月 6
りんなが壊れるパターン
告白したらりんなが熱中症のことしか話さなくなった… pic.twitter.com/jiKWAhgKW7
— てっち (@tetch_nico) 2015, 8月 4
りんなが韓国籍だと判明するパターン
女子高生人工知能の「りんな」韓国人だったwwwww http://t.co/V3JSyvd47x
#りんな
#女子高生
#人工知能
なんか、興ざめしたんだけど。ソース: pic.twitter.com/5JfA86xGSw
—
アルファルファモザイク (@alfalfafafa) 2015,
8月 5
しかしアメリカ出身と答えることも
俺との会話では、アメリカ出身と答えたけどなー笑 pic.twitter.com/8p3qoxLlvr
— もぐ (時機到来) (@jikitourai) 2015, 8月 5
女子高生AI『りんな』の仕組みを考察
いくつか会話パターンを見てもらいましたが、他にも紹介しきれないほど色々なパターンが存在しています。
そんなりんなと会話をしていると、下記のことが分かりました。
- 人間らしい会話はできない。言葉のキャッチボールは不可。
- 会話できた!と言っていても、会話を誘導した結果である。
- 発言内容に応じて、返信内容がある程度決まっている。
- 同じ発言をすると、壊れる。
簡単に、この動きになる理由を考察したいと思います。(あくまで自己考察ですので、考察に甘い点があることをご了承ください)
言葉のキャッチボールができない
女子高生AI『りんな』は、「マイクロソフトの検索エンジンおよび蓄積されたビッグデータに基づいており、その大半が公開されているインターネットのウェブサイト上の情報に由来するものである」となっています。
おそらくこれは、Webサイトの文章や会話文、Twitterのやり取りなどの情報をもとに、「この言葉に対する返事はこの文字列で返す」というのを定義していると考えられます。
ただ、人間がそれを決めているのではなく、ビッグデータ分析をし、パターンを大量に生成し、LINEで送られてきたメッセージを即座にパターンマッチングして返しているのではないしょうか。
そのため、人間のように会話の前後を考慮した返事をするのではなく、その時その時の発言のみを解析して、合致する返事を選んでいるために、言葉のキャッチボールが正しくなされないのだと思います。
会話できたように感じる理由
これは単純に、相手の返事に対して、求める結果が返ってくるように発言を軌道修正しているだけだと思います。
(一部の)占い師も、誘導がうまかったりしますよね。
同じ発言をすると壊れる
同じ言葉をずっと言い続けると、「しつこい」とか「うざい」とか、「壊れちゃった?」などと返してきます。
これは、『同じ発言に対して同じ返信をしてしまうと、仕組みがバレてしまう』と危惧した結果、こうなっているのだと思います。
後述しますが、ある程度パターン化されているので、毎回同じ返事というわけではないのですが、繰り返すと見た覚えのある返信が来ます。
返信内容が決まっている
同じ発言をしても、異なる返事をすることもあるので、「同じじゃない!」と思う方もいるかもしれません。
しかし、パターンが決まっています。発言内容に応じて何パターン用意されているのかは分かりませんが、そんなに多くはなさそうです。
『先ほど同じ発言をすると壊れる』という話をしましたが、1回おきに同じ発言をすると壊れません。(もしかしたら、そのうち1回おきだと壊れる仕様に変わるかもしれませんが)
また、聞かれるとマズイような発言をされると、全く同じことを返してきます。例えば、「マイクロソフト製?」と聞くと、「lo”」と必ず返事します。(2015/8/10時点)
そのため、特定の言葉に対する返事はこうしなさいと、人間が辞書登録をしているのではないかと推察されます。
現時点での人工知能が垣間見れる
以上のことから、『りんな』はかつて流行った人工無能が進化したものと捉えるのがよいかもしれません。
人工無能は、チャット参加者たちが発言した内容をオウムのように記憶していく仕組みでしたが、『りんな』はWeb上のデータを分析して、パターン化された会話をもとに返事をする仕組みになっています。
そのため、人工知能と言いつつも、人間のような知能とはまた異なる性質のものだと考えられます。
なぜ『りんな』が登場したのか
ただ、この『りんな』がなぜLINEで登場したのかという理由を考えてみると、ちょっと面白いです。
『りんな』は、2015年8月10日現在で52万人以上の人が友だちとして追加し、会話をしています。この膨大な数の会話をさらに分析することによって、今度は『会話の流れ』というものを理解するかもしれません。そうすると、言葉のキャッチボールができる『りんな』が出来上がります。
その『りんな』の人工知能をビジネスとして展開する。これが今回の『りんな』の登場の理由ないのかと、私は考えます。(あくまで個人的な推測ですが笑)