発売元 : 任天堂
ジャンル : 対戦格闘ゲーム
評価 : 3.6
レビュー件数 : 209件
ニンテンドースイッチが発売されて約3ヶ月経ちますが、遂に新規IPと呼べるタイトルが発売されましたね!!
Splatoon2の発売が7/21に迫るもののスイッチで遊べるゲームが少ない状況でしたので、ARMS(アームズ)の発売を楽しみに待っていた方も多いのではないでしょうか。
腕が伸びるキャラクター同士のガチンコ対戦ゲームということで、全く新しいゲーム性がどんなものかを私自身も楽しみにしていました。
今回パッケージ版を購入し、グランプリLv4をクリアして、ランクマッチまで一通りプレイしましたので、いちゲーマーとしての感想を述べたいと思います。
ARMS(アームズ)の根本はガチな対戦格闘ゲーム
発売されるまでは、任天堂のIPと言うこともありカジュアルに遊べるゲームだと勝手に想像していました。
腕が伸びるキャラクターで、アームは自由に付け替えられるという特徴から、プレイしやすさみたいなものを重視しているのではないかと考えたからです。
しかし実際にプレイしてみると、ARMSの難易度の高さを思い知らされました。
Splatoon2をプレイしたユーザは、いわゆるガチマッチにハマった方が多数だと思います。それに相当するのが、ARMSでは「ランクマッチ」というモードになります。
しかしこのランクマッチをプレイするためには、「グランプリ」というモードのLv4の難易度をクリアしないといけないんです。
その難易度が任天堂タイトルとは思えないほど難しい!!
TwitterやAmazonレビューなどを見ていると、クリアできないと嘆いているプレイヤーの声が多数見受けられます。
ARMSのグランプリのレベル4がどうあがいてもクリアできない
— つめもと (@nailmoto) 2017年6月20日
しかしARMSのシステムは斬新だなグランプリのレベル4以上をクリアできないとランクマ解放されない仕様
しかも結構難しいでやんのw
こんなキッズに優しくない任天堂初めて見たw— 葉zakuラ (@hazakurahutait1) 2017年6月18日
私もそこそこ長いことゲーマーをやっていますが、Lv1でも何度か負けるほどCPUが強かったです。それこそ、Lv4はキャラクター×アームの相性が悪いとボコボコにやられます。
これが意味するところは、「Lv4ぐらいクリアできなきゃランクマッチをやる資格がない」ということなのだと思います(任天堂のゲームにしては強気)
それだけ、ARMSは見た目の面白さ以上にガチな対戦格闘ゲームになっています。本気で遊びたいなら相当の修練が必要だと感じました。
AMRS(ARMS)でプレイ可能なモード
AMRSでは以下の6つが基本的なモードになります。
- 全キャラクター(+α)を倒すグランプリ
- 様々なルールを決めて戦うバーサス(100人組手もアリ)
- ロビーに集まった最大20人のプレイヤーで順次対戦していくパーティマッチ
- ガチンコ対決のランクマッチ
- オンラインで友達と戦うフレンド
- 近くの人とローカル通信
ARMS(アームズ)の基本的な面白さ
ガチな対戦格闘ゲームと述べましたが、ARMSが持つゲームとしての魅力はどんな点か、私が感じたことを挙げたいと思います。
個性の異なるキャラクターと多彩なアーム
バランス型・スピード型・パワー型・特殊型などの個性が異なるキャラクターが10人用意されています。その個性によって、どういうバトルを展開するかの戦略性が変わってくるわけです。
そこに、3つまでプリセットできるアームの中から、ラウンドごとに右手・左手にそれぞれ1つずつアームを取り付けます。
このアームも近距離・中距離・長距離タイプとあり、さらにパワー型やショットガン型や変則型などのアームと多岐にわたっています。
そのため、ラウンドごとに戦い方を変えることもできるので、「この戦い方なら絶対勝てる」みたいなパターンが難しいゲーム性になっています。
逆を言うと、キャラクターとアームの特徴を把握しておかないといけないので、強くなるためにやり込みが要求されるとも言えます。
敵の動きを瞬時に見極める緊迫した対戦
ARMSでは、左右前後の通常移動に加えてダッシュやジャンプを活用していきます。
キャラによっては短いワープや体の変形などの特殊な能力も持っています。
ほかにも、ガードを要所要所で使うことで、戦いの中での動きの選択肢が増えています。
また、ARMSの特徴的なところが、敵のアーム攻撃に自分のアーム攻撃をぶつけて弾くことができるところです。アームの種類によっても弾き方が変わってきます。
キャラの特徴×アームのバリエーション×瞬時の判断
これがARMSをガチな対戦格闘にしている所以となります。
変則ルールの対戦が面白い
ランクマッチだとないのですが、パーティマッチやバーサスモードだと1対1の対戦以外のルールでも遊べます。
- 2対2のチーム戦
- 3人で戦うバトルロワイヤル
- CPUを3人で倒す
- 爆弾を殴って飛ばすバレーボール
- 相手を掴んでボールのように投げ飛ばすバスケットボール
- 次々現れる的を狙うマトアテ
特にバレーボールは面白いです!!
腕が伸びる特徴を活かしてこんなルールを作ったセンスには脱帽するほどです(笑)
友人や家族とワイワイ楽しめる対戦プレイ
ARMSはニンテンドースイッチの特性を活かし、様々な操作方法が用意されています。
- Joy-Conを左右の手に持つ「いいね持ち」
- Joy-Conグリップ
- 携帯モード
- 横持ち
- Proコントローラー
特に「いいね持ち」は、Wiiを彷彿とさせる身体を使ったプレイスタイルが特徴的です。
慣れるにはコツがいりますが、その慣れが必要なプレイスタイルだからこそ白熱します。ボクシングをするかのような動きのあるゲームは盛り上がります。
ただ、いいね持ちで友人と対戦しようとすると約8,000円もするJoy-Conをもう1セット購入する必要があるので、出費が痛いというところですね…(汗
ちょっと残念に感じた点
ARMSは新規IPとして充分に面白いゲームになっていると思います。
しかし、私個人の感想になってしまいますが、そこまで熱中してやり込むほどではないです。Amazonでのレビューを見ていてもそのような書き込みが多数見かけられます。
今後のアップデートで化ける可能性もありますが、リリース時点で気付いたことを書かせてもらいます。
ストーリーモードがない
正直プレイし始めて一番気になったのが、ストーリーモードが無いということです。
グランプリモードがその代わりなのかもしれないですが、さすがにストーリーと呼べるほどのボリュームではないです。
特にARMSはキャラクターの個性がそれぞれ強いのにも関わらず、彼らの説明が少ないのが残念ですね。
そのため、オフラインで遊び続けるための要素が少ないと言わざるを得ません。
やり込み要素がちょっと弱い
昨今のオンライン対応の家庭用ゲームで求められるのは、「あと一戦あと一戦」と際限なく遊びたくなる中毒性です。
確かにパーティマッチは連続して試合が開催されるので際限なく遊ぶことはできますが、ずっと遊んでいたいと思えるほどではないのが正直なところです。
ランクマッチも淡々と勝利を重ねていくだけなので、気づけば自分自身との戦いとも言える感じになっています(笑)
また、アームを増やすことがやり込み要素と言えるのですが、アームを増やすためのポイントが貯まりにくいので、コンプリートするモチベーションが湧きにくいという点も気になります。
試合結果は勝つか負けるかのみなので、シューティングのように「1試合でxxキル」のような達成感を得にくいことも関係していると思われます。
個人戦タイプのゲームは人を選ぶ
Splatoon2が出るまでの繋ぎとして購入した方も多いかもしれないですが、多人数のチーム戦で遊ぶゲームと個人戦のゲームでは根本的な面白さが異なってきます。
Call of DutyやBattlefieldのようなマルチプレイFPSだと、大人数でバンバン撃ち合う面白さがあるわけです。
Splatoonも4人対4人のチーム戦が基本ですよね。
多人数だと連続して敵を仕留める面白さや、味方と協力して敵を倒す面白さ、そして味方が強いおかげで試合に勝利できたりと、多くの面白い要素を満喫できます。
しかし、1人対1人のガチの個人戦は己の強さのみが頼りです。
己を磨き上げて強い敵と戦う気概があるプレイヤーには面白いのですが、チーム戦で勝利を重ねていく楽しさとはまた別のものになります。
そういう意味で、レビューや口コミにおいて評価を分ける結果になったのではないかと思います。
ARMS(アームズ)をプレイした感想:まとめ
今回はARMSをプレイしてみて感じたことを率直に書かさせてもらいました。
残念に感じた点も述べさせてもらいましたが、個人的にARMSは新しい対戦格闘ゲームとして面白いタイトルだと思います。
しかし、見た目とは裏腹にガチな対戦格闘ゲームでもあるがゆえに、人によって向き不向きが出てくるタイトルでもあります。
購入しようか悩んでいる方は以下を参考にしてもらえれば幸いです。
こんな人に向いているかも
・本格的な対戦格闘ゲームが好きな人
・緊迫した駆け引きを楽しみたい人
・信じられるのは己の力のみ、個人戦が好きな人
・新規IPは欠かさずプレイしておきたい人
・友人や家族でワイワイ遊べるゲームを探している人
こんな人には向いていないかも
・チーム戦や多人数でのマルチプレイゲームが好きな人
・地道に戦い続けるのが苦手な人
・オフラインでやり込みたい人