【ちょっと難読漢字】読み間違えやすい漢字全50問クイズ【解説付き】

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みなさんは漢字の読みに自信はありますか?

スマホでニュース記事を見たり、SNSやまとめサイトで情報収集する人も増えてきたこの時代、文字で情報を得ることも多く、実は間違った読み方で覚えていた・・・という漢字もあるのではないでしょうか?

今回は、日常使いされているのに間違った読み方をしている人が多い漢字を集めてみました。

クイズ形式でご紹介していきますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!

読み間違いしやすい漢字50選

日常でよく使用される言葉

1. 他人事

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読みひとごと
解説【たにんごと】は誤り。とはいえ、最近は間違う人が多いのでスマホでは「たにんごと」でも変換できるようになってきており、誤用が慣用化しています。

2. 原因

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読みげんいん
解説【げいいん】は誤り。確かに【げいいん】のほうが発音しやすいので間違いやすいですね。

3. 雰囲気

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読みふんいき
解説【ふいんき】は誤り。これも発音のしやすさで間違えている人が多いみたいです。

4. 一段落

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読みいちだんらく
解説【ひとだんらく】は誤りですが、実際には話し言葉で広く使われていますね。

5. 所謂

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読みいわゆる
解説【しょせん】【しょい】など誤って読んでいる人が多い漢字です。

6. 重複

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読みちょうふく
解説同じことが重なったりかぶってしまうことを表す熟語。【じゅうふく】は誤り。

7. 老舗

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読みしにせ・ろうほ
解説代々続いて繁盛している店。昔から長く続いて信用ある店。読み方は【しにせ】が一般的ですが【ろうほ】と読むのも誤りではないとされています。【ろうしゃ】は誤り。

8. 嫌悪

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読みけんお
解説ひどく憎んで嫌うこと。【けんあく】は誤り。

9. ご利益

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読みごりやく
解説神仏から受ける恩恵のこと。【ごりえき】は誤り。「利益(りえき)」という日本語があるので混同しやすいのかもしれませんね

10. 言語道断

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読みごんごどうだん
解説言葉に表せないほどあまりにひどいこと。とんでもないこと。もってのほか。【げんごどうだん】は誤り。

11. 蔑ろ

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読みないがしろ
解説人や物事を、あっても無いかのように軽んずること。【うつろ】【むしろ】などは誤り。

12. 壊死

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読みえし
解説からだの組織の一部分が生命をなくすこと。【かいし】は誤り。

13. 境内

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読みけいだい
解説神社などの敷地のこと。【けいない】【きょうない】は誤り。

14. 塩梅

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読みあんばい
解説料理の味加減。(物事の)ぐあい。ほどあい。【えんばい】は誤り。

 

文字として見かけることが多い言葉

15. 月極

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読みつきぎめ
解説1ヶ月ごとに契約すること。「月極駐車場」という1ヶ月契約の駐車場を街中で見かけることがありますね。【げっきょく】は誤り。

16. 玄人

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読みくろうと
解説技芸などその道に熟達した職業人・専門家。【げんじん】は誤り。

17. 猛者

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読みもさ
解説勇敢で気力に富む強い人。また、技がすぐれ、盛んに活躍する人。【もうじゃ】は誤り。

18. 続柄

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読みつづきがら
解説親族との関係のこと。「父」「母」「長男」など。【そくがら】は誤り。

19. 該当

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読みがいとう
解説ある条件や資格などに、当てはまること。【かくとう】は誤り。

20. 疾病

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読みしっぺい
解説病気のこと。【しつびょう】は誤り。

21. 香具師

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読みやし
解説縁日やお祭りでお店を出したり見世物などを行う商売人のこと。てきや。【かぐし】【こうぐし】は誤り。

22. 間髪を入れず

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読みかんはつをいれず
解説物事に隙間がないこと。少しの時間も置かないこと。【かんぱつをいれず】は誤り。

23. 琴線に触れる

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読みきんせんにふれる
解説人の心の奥までいきわたり感動させること。【ことせんにふれる】は誤り。

24. 逆鱗に触れる

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読みげきりんにふれる
解説目上の人を怒らせること。【ぎゃくりん】は誤り。

25. 声を荒らげる

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読みこえを あららげる
解説声や態度などを荒くすること。【こえを あらげる】は誤り。

 


ニュース・新聞などでよく使用される言葉

26. 首相

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読みしゅしょう
解説内閣総理大臣の通称。【しゅそう】は誤り。

27. 為替

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読みかわせ
解説現金の代わりに手形・小切手・証書などで金銭の受け渡しを済ませる方法。【ためかえ】は誤り。

28. 汎用性

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読みはんようせい
解説いろいろな用途で使えること。【ぼんようせい】は誤り。

29. 訃報

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読みふほう
解説人が亡くなったことの知らせ。【とほう】は誤り。

30. 逝去

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読みせいきょ
解説「死ぬ」の敬語。【ききょ】【いきょ】などは誤り。

31. 御用達

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読みごようたし
解説宮中・官庁に物品を納入すること。御用商人。そこから転じて「行きつけの」「おすすめの」の意味で一般的に使われています。【ごようたつ】は誤りとされていますが、昔は【ごようたつ】と読まれていたといわれており、宮内庁では現在でも【ごようたつ】と読んでいるそうで、絶対に誤りとは言えないのかもしれません。

32. 出生率

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読みしゅっしょうりつ
解説一定人口に対するその年の出生数の割合のこと。【しゅっせいりつ】は誤り。しかし最近では【しゅっせい】と読む人が増え慣用化されていているので絶対に誤用だとは言えなくなりつつあります。

33. 既出

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読みきしゅつ
解説すでに一度出ていること。【がいしゅつ】は誤り。2chなどネット上でネタとしてガイシュツと書かれているのを見て間違って覚えた人もいるかもしれません。

34. 美人局

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読みつつもたせ
解説夫婦が共謀し行う恐喝または詐欺行為。共謀者の夫婦のうち女のほうが他の男を誘惑などし、それを言い掛かりとして夫がその男をおどし、金銭などを巻き上げること。【びじんきょく】は誤り。

35. 巣窟

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読みそうくつ
解説居住する場所。すみか。または盗賊・悪党などのかくれが。【すくつ】は誤り。

36. 更迭

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読みこうてつ
解説ある地位に就いている者を他の者にかえること。【こうそう】【こうしつ】は誤り。

 

ビジネスシーンでよく使用される言葉

37. 代替

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読みだいたい
解説他のもので代えること。【だいがえ】【だいかえ】は誤り。

38. 凡例

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読みはんれい
解説書物などの使い方の例のこと。【ぼんれい】は誤り。

39. 脆弱

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読みぜいじゃく
解説もろくて弱いこと。【きじゃく】は誤り。

40. 相殺

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読みそうさい
解説貸し借りや損得などを互いに打ち消しあって無かったことにすること。【そうさつ】は誤り。

41. 押印

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読みおういん
解説印鑑を押すこと。【おしいん】は誤り。

42. 添付

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読みてんぷ
解説書類などに、あるものをつけ添えること。【そうふ】などは誤り。

43. 貼付

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読みちょうふ
解説はりつけること。【てんぷ】は誤りですが誤用が慣用化されてきています。

44. 御中

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読みおんちゅう
解説団体や部署あてに手紙を出すときの敬称。個人の名前あての手紙は御中ではなく「様」を使う。
【ごちゅう】【おんなか】は誤り。

45. 割愛

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読みかつあい
解説惜しいと思うものを、思いきって捨てたり、手放したりすること。惜しみながら省略すること。【わりあい】は誤り。

46. 年俸

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読みねんぽう
解説1年単位で支払われる給与。【ねんぼう】は誤り。

47. 進捗

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読みしんちょく
解説物事が進みはかどること。またはその状況のこと。【しんぽ】は誤り。

48. 遵守

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読みじゅんしゅ
解説言いつけ・きまり・法律などにそむかず、それをよく守ること。【そんしゅ】は誤り。

49. 完遂

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読みかんすい
解説物事を最後まで成しとげること。【かんつい】は誤り。

50. 廉価

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読みれんか
解説値段が安いこと。【けんか】は誤り。

 

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以上、50個の読み問題でした!

それぞれの単語の意味や成り立ち、用例などの詳しい解説は以下に載せておきますので、ご参考にしてください。


読み間違いしやすい漢字50選 ~解答解説編~

1. 他人事

読みひとごと
意味自分には関係のない、他人の事。よそさまの事。
例文「しょせん他人事だからきっとすぐに忘れてしまう」

【たにんごと】は誤り

とはいえ、最近は間違う人が多いのでスマホやPCなどでは「たにんごと」でも変換できるようになってきており、誤読だったものが慣用化されつつあります。

2. 原因

読みげんいん
意味ある物事や状態をひき起こすもと
例文「急に太った原因はおそらくスイーツ食べ放題のせいだね」

【げいいん】は誤り。確かに【げいいん】のほうが発音しやすいので間違いやすいですね。

同様に、発音しやすさから間違えて覚えているもので「店員てんいん)(誤:ていいん)」「全員ぜんいん)(誤:ぜいいん)」「手術しゅじゅつ)(誤:しゅずつ)」「体育館たいいくかん)(誤:たいくかん)」などがあります。

3. 雰囲気

読みふんいき
意味その場を満たしている一般的な気分・空気
例文「突然の悲しい知らせに、その場の雰囲気が一気にどんよりしてしまった」

【ふいんき】は誤り

これも発音のしやすさで間違えている人が多いみたいです。文字入力で変換できなくて気付くパターンもあるかもしれません。

4. 一段落

読みいちだんらく
意味物事がひと区切りしてかたづくこと
例文「この仕事が一段落したら昼食をとろう」

【ひとだんらく】は誤り

ただ、実際には話し言葉で広く使われていますね。私も普通に使用してしまっています。

誤用が慣用化してきており、実際にスマホなどでは「ひとだんらく」でも変換できる場合もあります。

5. 所謂

読みいわゆる
意味世にいわれている。世間でいう。
例文「父は昭和24年生まれで、所謂団塊の世代です」

【しょせん】【しょい】などは誤り

所為しょい / せい)」「所以ゆえん)」と混同されやすいです。

6. 重複

読みちょうふく
意味同じ物事が二つ(二度)以上重なること
例文「今日受け取った資料には前回の資料と重複する内容が含まれている」

【じゅうふく】は誤り

同じことが重なったりかぶってしまうことを表す熟語。

7. 老舗

読みしにせ・ろうほ
意味代々続いて繁盛している店。昔から長く続いて信用ある店。
例文「京都の亀屋伊織は約400年の歴史を持つ和菓子の老舗である」

【ろうしゃ】は誤り

読み方は【しにせ】が一般的ですが【ろうほ】と読むのも誤りではないとされています

8. 嫌悪

読みけんお
意味ひどく憎んで嫌うこと
例文「年頃の娘が父親に嫌悪感を持つことはよくあることだ」

【けんあく】は誤り

ちなみに「憎悪ぞうお)」という言葉が特定の相手への敵意や攻撃性を表す言葉であるのに対して、「嫌悪」は不快感を表す言葉です。

9. ご利益

読みごりやく
意味よい行いをして神仏から与えられる恩恵のこと
例文「この神社のお守りを常に持ち歩いているとご利益があるらしい」

【ごりえき】は誤り

まったく同じ漢字の「利益りえき)」という日本語があるので混同しやすいのかもしれませんね。

パワースポットや初詣に行ったり、招き猫やお守りを買ったりして、良いことが起こればそれが「ご利益」だと考えられています。

10. 言語道断

読みごんごどうだん
意味言葉に表せないほどあまりにひどいこと。とんでもないこと。もってのほか。
例文「警察官が犯罪を犯すなんて言語道断だ」

【げんごどうだん】は誤り

もともとは仏教の言葉で、仏法の奥深い真理は言葉で説明しきれないことを意味します。

11. 蔑ろ

読みないがしろ
意味人や物事を、あっても無いかのように軽んずること。まともに取り扱わないこと。
例文「仕事にかまけて家族との時間を蔑ろにしている」

【うつろ】【むしろ】などは誤り

「蔑ろ」の語源は「無(な)きが代(しろ)」とされており、人や物を軽視すること、適当に扱うことの意味で使われています。

12. 壊死

読みえし
意味からだの組織の一部分が生命をなくすこと。
例文「心筋梗塞とは、簡単に説明すると、心臓に酸素が届かなくなり心臓の筋肉が壊死してしまう状態です」

【かいし】は誤り

生き物のからだの一部分の細胞や組織が死んでしまうことです。

13. 境内

読みけいだい
意味神社などの敷地のこと
例文「私たちが子供の頃はよく神社の境内で遊んでいたなあ」

【けいない】【きょうない】は誤り

神社、寺院、教会などの宗教施設が建っている土地のことを言います。

14. 塩梅

読みあんばい
意味料理の味加減。(物事の)ぐあい。ほどあい。ほどよく並べたり処理すること。
例文「庭の椿がいい塩梅に咲いている」

【えんばい】【しおうめ】は誤り

本来は塩と梅酢のことを指していましたが、味付けのバランスが良いことを表すようになり、物事の具合を表すようになったと言われています。

味付けだけでなく、体調、天気、並べ方、など様々な状況を表せる使い勝手のよい高い単語ですね。

15. 月極

読みつきぎめ
意味1ヶ月ごとに契約すること
例文「同じコインパーキングを頻繁に利用するのなら月極駐車場を契約したほうが安く済む」

【げっきょく】は誤り

月極駐車場」という看板を街中で見かけることがありますね。あれは1ヶ月単位で契約して利用する駐車場です。

よく街中で見かけるので「げっきょく」という名前のチェーン店のような駐車場だと勘違いしている方もいるらしく、大人になっても正しい読みを知らない人も多いといわれています。

あえて声に出して読む機会もないのでずっと間違えたままになるのかもしれません。

16. 玄人

読みくろうと
意味技芸などその道に熟達した職業人・専門家。
例文「玄人顔負けの見事な出来栄えだ」

【げんじん】は誤り

玄人の対義語は「素人しろうと)」です。

17. 猛者

読みもさ
意味勇敢で気力に富む強い人。また、技がすぐれ、盛んに活躍する人。
例文「あの激辛ラーメンに挑戦する猛者が現れた」

【もうじゃ】は誤り

「金の亡者(かねのもうじゃ)」という言葉がありますがそれとは意味も漢字も異なります。

18. 続柄

読みつづきがら
意味親族との関係のこと
例文「戸籍謄本には続柄も記載されている」

【ぞくがら】は誤り

住民票や税金関係の書類に「続柄」という欄がありますが、あれは「父」「母」「弟」「子」など、家族との関係を記入する欄ですね。

子供の表記は、戸籍では「長男」「二男」「長女」「二女」などですが(次男・次女は誤り)、自分で書類に記入する場合は息子でも娘でも何番目の子供だとしても「子」と書くのが適当だそうです。

19. 該当

読みがいとう
意味一定の資格・条件にあてはまること。
例文「該当する項目に丸印を記入してください」

【かくとう】は誤り

ある条件や資格などに、当てはまること。

20. 疾病

読みしっぺい
意味病気のこと
例文日本人の三大疾病は、がん・急性心筋梗塞・脳卒中です」

【しつびょう】は誤り

類義語で「病気」「疾患」もあります。

「病気」が日常生活でよく使われる単語であるのに対し、医学では「疾病」「疾患」が使われています

疾患:特定の病気やケガのことを表す(脳卒中、気管支炎、骨折、etc)
疾病:複数の疾患をまとめて表すときに使う(「三大疾病」など)

21. 香具師

読みやし
意味縁日やお祭りでお店を出したり見世物などを行う商売人のこと。てきや。
例文「僕は子供の頃お祭りが大好きで、香具師を眺めているのが好きだった」

【かぐし】【こうぐし】は誤り

漢字3文字に読み仮名2文字、初見では絶対読めない漢字ですね・・・

2chなどネット上では以前「香具師」という言葉が流行りましたが、あれは「ヤツ(奴)」を言い換えたネットスラングです。

22. 間髪を入れず

読みかんはつをいれず
意味物事に隙間がないこと。少しの時間も置かないこと。
例文「Aさんがボケると、間髪を入れずBさんがツッコミを入れた」

【かんぱつをいれず】は誤り

“間髪”で1単語ではなく、間と髪は別の単語だったようです。「間に髪1本入れる隙間もない」意味で「間、髪も入れず」となったわけです。

ですが、一般的にはカンパツと読む人が多いですしスマホで「かんぱつ」と打つと「間髪」と変換できちゃいます。

似た言葉で「間一髪かんいっぱつ)」という言葉もあり、こちらは「事態が極めて差し迫っていること。その寸前のところ」という意味です。

23. 琴線に触れる

読みきんせんにふれる
意味人の心の奥までいきわたり感動させること。感銘を受けること。
例文「彼らの素晴らしい演奏が観客の心の琴線に触れた」

【ことせんにふれる】は誤り

筆者も間違えて読んでいました…(小声)

「逆鱗に触れる」という言葉との混同で「怒りの琴線に触れる」という誤った使い方をしている人もいるようですが、怒りを買うという意味合いはありません。

24. 逆鱗に触れる

読みげきりんにふれる
意味目上の人を激しく怒らせること
例文「上司の逆鱗に触れないように今日はおとなしくしていよう」

【ぎゃくりん】は誤り

逆鱗とは、竜の喉元に1枚ある逆さまに生えたウロコのこと。

中国戦国時代の著書「韓非子(かんぴし)」に、竜の喉元にある逆鱗に触れた人は激昂した竜に殺されてしまうという話があり、それが語源とされています。その著書で「竜」は君主のシンボルとして描かれていたので、竜の逆鱗に触れる=目上の人を怒らせるという意味で捉えるようになりました。

25. 声を荒らげる

読みこえを あららげる
意味声や態度などを荒くすること
例文「彼が急に声を荒らげたから、子供が泣き出してしまった」

【こえを あらげる】は誤り

ただし日常会話では普通に「荒げるあらげる)」が多く使われており、誤用が慣用化している例の一つですね。


26. 首相

読みしゅしょう
意味(日本では)内閣総理大臣の通称
例文「メルケル首相はドイツの歴史上で初めての女性首相である」

【しゅそう】は誤り

(国により制度や形態などが異なりますが)一般的には閣僚の首席のこと。すなわち政治家のトップのことになります。

閣僚の首席を表す言葉は各国でそれぞれ違いがあり大統領や主席など様々な日本語訳がありますが、それらの通称として「首相」が使われています。

27. 為替

読みかわせ
意味現金の代わりに手形・小切手・証書などで金銭の受け渡しを済ませる方法。
例文「旅行に行く前に為替レートをチェックしておく」

【ためかえ】は誤り

ニュースなどで「為替市場」などの言葉を聞くことが多い金融関連の漢字です。

28. 汎用性

読みはんようせい
意味いろいろな用途で使えること
例文「このスカーフはシンプルなデザインなので汎用性が高そうだ」

【ぼんようせい】は誤り

さまざまな製品や食材などがいろいろなものに使えるときだけでなく、様々な現場に適応できる人物のことを「彼は汎用性が高いから企画部から営業部に異動しても活躍するだろう」などと使うこともあります。

ただし汎用性が高い人=専門性には欠ける人という意味で使われる場合もあるので、使い方には要注意ですね…。

29. 訃報

読みふほう
意味人が亡くなったことの知らせ
例文「今朝、地元の友達から恩師の訃報が届いた」

【とほう】は誤り

電話などで知人が亡くなった報告を受けること。またはテレビで有名人の死去のニュースを知ること。

ほかに「朗報(ろうほう)」「吉報(きっぽう)」「悲報(ひほう)」「凶報(きょうほう)」など様々な種類の知らせを表す熟語が存在します。

30. 逝去

読みせいきょ
意味「死ぬ」「死去」の敬語
例文「今朝の新聞で田中先生のご逝去を知り、深い悲しみでいっぱいです」

【ききょ】【いきょ】などは誤り

身内の死の場合は「祖父が〇月〇日に永眠いたしました」などの案内文を出すことが普通で、逝去という言葉は使いません。

上司や恩師、著名人など、尊敬する方の死を表す場合に「逝去」という言葉を使います。

ちなみに、テレビのニュースなどでは「〇〇氏死去」のように逝去ではなく単に死去という言葉が使われています。

31. 御用達

読みごようたし
意味宮中・官庁に物品を納入すること。御用商人。そこから転じて「行きつけの」「おすすめの」の意味で一般的に使われています。
例文「この通りの先に芸能人御用達のお店があるらしい」

【ごようたつ】は誤り

ただ、昔は「ごようたつ」と読まれていたといわれており、宮内庁では現在でも「ごようたつ」と読んでいるそうなので、絶対に誤りとは言えないのかもしれません。

32. 出生率

読みしゅっしょうりつ
意味一定人口に対するその年の出生数(子供が生まれた数)の割合のこと。一人の女性が生涯に産む子供の数の平均。
例文「日本の出生率は年々低下しており少子化に歯止めがかからない現状である」

【しゅっせいりつ】は誤り

しかし「出生」は、法律や医学では「しゅっせい」と読まれる場合も多く、一般的にも「しゅっせい」と読む人が多いので絶対に誤用だとは言えないかもしれません。

ちなみに日本の出生率は2017年のデータで1.43で、平たく言えば一人の女性が生涯で産む人数が2.0を下回ると少子化になる(人口が減っていく)とされています。

出生率が高い国はアフリカの諸国が上位を占め、4~7くらいありますが、日本を含めたアジアの東アジア諸国やヨーロッパなどでは1.5を下回っている現状です。

33. 既出

読みきしゅつ
意味すでに一度出ていること
例文「既出の質問でしたらすみません」

【がいしゅつ】は誤り

「既(き)」と「概(がい)」が似ているので混同する人もいます。

2chなどネット上でネタとしてガイシュツと書かれているのを見て間違って覚えた人もいるかもしれません。

34. 美人局

読みつつもたせ
意味夫婦が共謀し行う恐喝または詐欺行為。共謀者の夫婦のうち女のほうが他の男を誘惑などし、それを言い掛かりとして夫がその男をおどし、金銭などを巻き上げること。
例文「美人局の手口で現金を脅し取ったとして、容疑者を逮捕した」

【びじんきょく】は誤り

文字だけ見ると「美人アナウンサーがいるテレビ局?」など良い意味を思い浮かべてしまいますが、まったくもって美人な行為ではありません。

元の意味は夫婦で共謀することを指していましたが、夫婦に限らず、カップルまたは知人同士の男女で共謀する場合も美人局と呼ばれています。

35. 巣窟

読みそうくつ
意味居住する場所。すみか。または盗賊・悪党などのかくれが。
例文「麻薬密売人の巣窟」

【すくつ】は誤り

2chなどでわざとスクツと読むネタがあるので、それに惑わされる場合もあるかもしれません。

36. 更迭

読みこうてつ
意味ある地位にある人を他の人にかえること
例文「【速報】〇〇大臣を更迭 失言トラブル」

【こうそう】【こうしつ】は誤り

大臣や政党幹部、警察、大企業幹部など、ある程度の地位に就いている人の役職が変わる場合に使う言葉。

実際は、任期の途中で辞めさせられたり次の地位が下がってしまうようなネガティブな場合に使うことが多いです。

37. 代替

読みだいたい
意味他のもので代えること
例文「携帯電話を修理に出したらお店で代替機を貸してもらった」

【だいがえ】【だいかえ】は誤り

しかし実際に「だいがえ」と読んでいる人も多く見かけます。

38. 凡例

読みはんれい
意味書物などの使い方の例のこと
例文「このテンプレートを使用する場合は下記の凡例を参照してください」

【ぼんれい】は誤り

凡人ぼんじん)」という言葉があるため読み間違える方も多いのではないでしょうか。

“凡”自体には「ありふれた、普通の」といった意味があるので、「凡例」とすることで一般的な例を示す意味を持ちます。

39. 脆弱

読みぜいじゃく
意味もろくて弱いこと
例文「パソコンのOSやソフトウェアに脆弱性があると不正アクセスやウイルス感染のリスクが高まる」

【きじゃく】は誤り

身体が弱いこと、製品がもろいこと、会社の経営が傾いているなど倒産の危機にあることなど、非常にもろい状態のことを指します。

40. 相殺

読みそうさい
意味貸し借りや損得などを互いに打ち消しあって無かったことにすること
例文「今月は、上半期の赤字を相殺するほどの利益が出た」

【そうさつ】と読んでしまうと「お互いに殺しあう」という字面そのままの意味になってしまうのでご注意を!

相殺(そうさい)は「帳消しにする」「埋め合わせする」と同じ意味でも使われます。

41. 押印

読みおういん
意味印鑑を押すこと
例文「こちらの書類に記名押印をお願いします」

【おしいん】は誤り

ハンコを押す意味で「押印」「捺印」の2つの熟語がありますが厳密には意味が異なります。

押印(おういん):「記名押印」の略で、記名(自筆する、代筆する、氏名を印字する、社印を押す、など)の際に印鑑を押すこと

捺印(なついん):「署名捺印」の略で、署名(本人が手書きで氏名を記入する)の際に印鑑を押すこと

42. 添付

読みてんぷ
意味書類などに、あるものをつけ添えること。
例文「メールに添付されている資料をご確認ください」

【そうふ】などは誤り

書類やメールに、補足資料を付け加えるときに使われます。

43. 貼付

読みちょうふ
意味はりつけること
例文「履歴書に写真を貼付する」

【てんぷ】と読むのは誤りですが誤用が慣用化されてきています。

添付と貼付は似た単語ですが、貼付のほうには糊(のり)で貼り付ける意味が含まれます。

44. 御中

読みおんちゅう
意味団体や部署あてに手紙を出すときの敬称
例文「株式会社〇〇〇 営業部 御中」

【ごちゅう】【おんなか】は誤り

よく企業などの返信用封筒に印刷された宛名に「〇〇社 お客様センター 行」のように書かれていますが、「行」を二重線で消して「御中」と書き直すのがマナーとされていますね。

団体宛ての場合は「御中」ですが、個人の名前あての手紙は御中ではなく「様」を使います

45. 割愛

読みかつあい
意味惜しいと思うものを、思いきって捨てたり、手放したりすること。惜しみながら省略すること。
例文「詳しくご説明したいのですが、時間の都合上割愛させていただきます」

【わりあい】は誤り

「省略する」に比べて、「割愛する」は(本当は省略したくないけれど)泣く泣く省略するという意味合いがあります。

46. 年俸

読みねんぽう
意味1年単位で支払われる報酬のこと
例文「うちの会社は年俸制を取り入れています」

【ねんぼう】は誤り

年俸というとプロ野球選手やメジャーリーガーなどの年収のニュースで耳にすることがありますが、一般企業でも年俸制を取り入れているところもあります。

1年間の給料のことではありますが、年に1回払いというわけではなく、前もって1年間の給料が決まっていて、毎月、分割額を支給される仕組みを一般的には指します。

47. 進捗

読みしんちょく
意味物事が進みはかどること。またはその状況のこと。
例文「例のプロジェクトの進捗状況を報告してくれ」

【しんぽ】は誤り

社会に出るとビジネスの場で耳にするようになる単語です。

企画や開発、または作家やクリエイターの創作活動など、作業の進み具合のことを表すときに使います。

48. 遵守

読みじゅんしゅ
意味言いつけ・きまり・法律などにそむかず、それをよく守ること。
例文「当サービスをご利用の際は、利用規約を遵守していただく必要があります」

【そんしゅ】は誤り

似た言葉で「厳守(げんしゅ)」があります。

厳守:時間などをきちんと守ること
遵守:法律、規則、約束などを守ること

49. 完遂

読みかんすい
意味物事を最後まで成しとげること。
例文「けが人を出さずに任務を完遂しよう」

【かんつい】は誤り

遂という字は「遂に(ついに)」という言葉で知っているので間違えやすいですね。

50. 廉価

読みれんか
意味値段が安いこと
例文「こちらのゲームソフトは廉価版です」

【けんか】は誤り

DVDやゲームソフトなどの「廉価版」は、内容や機能が通常版より少なくなっている「より安いバージョン」のことです。

「廉価」「安価」は同じ意味ではありますが、安価は「安い値段」、廉価は「より安い値段」のこと。

お店などで商品の棚に「廉価」と書かれている場合は「この商品は今とても安くなっていますよ!」という意味で使われているわけです。



以上、読み方を間違いやすい漢字50選でした。

あなたはいくつ正しく読めましたか?

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