もう8月も残りあと1週間とちょっとですね。私はもう社会人になって相当経つので、8月が終わっても何とも思わないのですが、小学生・中学生・高校生のみんなに取ってはとても悲しくなる時期ですよね。
地域によっては既に2学期が始まっているところもありますが、多くの学生さんは8月末とか9月頭とかから学校が始まると思います。そんなこの時期に決まってみんなが頭を抱えるのがそう。
夏休みの宿題!!
ですね。私は今でも思い出すのがちょっと嫌になります。
大人になって資格試験を受けるときもわりとそんな感じで、いつも受験日の2週間くらい前から頑張ってましたね。その「姿勢」というか、「習慣」を変えられればそもそも良いのですが、性格ってそうそう簡単に変わりません。(←言い訳w
そんな時は、追い込みを掛ける短期間に最大限の力を発揮できるように、集中力を高める方法を試して、実践していました。私は短期集中力UPを実践して、学生時代に1ヶ月の勉強期間で日商簿記2級を取得しました。それを今回現代風にアレンジして、ご紹介したいと思います。
短期間の集中力を高める方法
今回お話しする内容は、基礎となる集中力を高める方法ではなく、「短い期間で最大限集中して何かに取り組む」ための方法になっています。定期試験前の詰め込み、資格試験や課題の追い込み、締め切りが近い仕事に取り組む時などに活用できると思います。
※そもそも「注意力が散漫な方」や「集中力が短い方」などは、トレーニングすることで改善することもできますので、機会があれば別の機会にご紹介したいと思います。
集中できる環境作り
宿題を効率的に進めたり、学習している内容の理解度を高めるためには、まず「集中できる環境作り」が大切となって来ます。
お住まいの環境や、家族の協力が必要な点もありますが、できることはいっぱいあります。
スマホは「通知オフ」か「電源オフ」
現代において、これは超重要です。ガラケー時代はそこまで問題でもなかったですが、今はLINEやTwitter、FacebookやInstagramなど、様々なツールがあり、絶えず通知が飛んできます。スマホアプリも通知をしてくるものが増えていますので、スマホがブーブー鳴ることが多いのではないでしょうか。
これらの通知が来ると、絶対に気が散ります。通知が来た瞬間、反射的にスマートフォンを見てしまうでしょう。そして、誰から来たのかを見て、気になれば内容を確認します。この瞬間に、勉強からは完全に意識が切り離されます。簡単には戻れないでしょうね。
ですので、スマートフォンは電源ごとオフ!これが一番いいです。画面が付いてると、ついつい気になってしまいますからね。
ただ、大事な連絡が来たらどうしようということもありますので、そういう時は「通知オフ」の「おやすみモード」にしておくのが良いと思います。着信の許可だけしておきましょう。
話しかけられない環境を準備
後述しますが、人間の集中力は残念ながら長くは続きません。そして、一度集中力が切れると、それを元に戻すのは容易ではありません。そのため、「話しかけられない」という環境を作っておく必要があります。
家で勉強をする場合には、家族に事前に話をしておきましょう。「用事があれば、休憩時間の時に来るからその時に話して」と。
ただ、緊急事態の時は例外ですからね。家から逃げなきゃいけないような事態が起きたら、ちゃんと教えてもらいましょう。
集中しやすい場所を見つける
集中力を高めるためには、「正しい姿勢」である方が良いとされています。私としては、「自分が窮屈に感じない姿勢」つまり「自然体でいられる状態」を作ることが大事だと思っています。
いくら「自然体」でいる必要があるからって、寝転がらないでくださいね(笑)本を読んだり、書いたりするにはやっぱり「座った状態」の方がよいです。
そうすると、「机」や「椅子」をいいものを揃えなきゃいけないのか?と思うかもしれませんが、そうそう簡単に高価な机や椅子は揃えられませんよね。ですので、持っているものの中で自分にとって最適な状態が作れればいいと思います。
お気に入りがあれば、図書館でもカフェでもいいと思います。
「椅子と地面の高さに違和感がない」「目線と机の高さに違和感がない」、ここが私としては大事かと思います。椅子の高さ調整は大事ですよ。
ヒーリングミュージックを流す
ヒーリング系の音楽は、集中力を高めるとされていますよね。一度は耳にしたことがあると思います。
いくつかの実験結果で、人間はα波が出ているときに集中やリラックスしているとされています。自然と集中できればよいのですが、効率的にα波を出すための手段の1つが「ヒーリングミュージックを聴く」ことなんです。
ただ、ヒーリングミュージックなら何でも良いかというと、そうではありません。「メロディ」を持つような曲は、その主旋律に耳がいってしまうので、好ましくはないですね。
「川のせせらぎ」などの自然の音系が良いと思います。ストリングス系もいいと思います。
CDもたくさん発売されていますし、スマホアプリもたくさんあります。Youtubeにもいっぱい上がっていますので、お好みの音源を探してみてはいかがでしょうか。(ヒーリングミュージック探しの旅に出てしまい、宿題や勉強が後回しにならないように気を付けましょう/笑)
好きな音楽ではダメなのか?
私個人としては、好きな音楽を聞いてもわりと集中できます。ただ、「音楽を流さないときと比較して集中できる」のであって、より効果が出るのは「ヒーリングミュージック」だと感じています。
場合によっては、「ヒーリングミュージックはなんか嫌だ」なんて人もいるかもしれませんので、そんな人は好きな音楽でも良いでしょう。ただ、小さな騒音(車の通る音や人の話声など)から遮断できる点はよいのですが、音楽に聴き入って歌詞をなぞってしまうようであっては全く意味がないので、そういう人は音楽を聞くのは止めておきましょう。
音楽を聴かなくてはいけないのか?
「そもそも音が聞こえると集中できない」という人もいると思いますので、そういう時も音楽は止めておきましょう。
「音楽を聴く」というのは個人差があると思っていますので、実際に少し試して判断してみてください。
そんな際には、耳栓をするといいですよ。お住まいの環境や場所にもよりますが、小さな音というのはそこら中にありますからね。
集中力を高めるための準備編
睡眠は充分に取っておく
世の中には短眠でも普通に生活できてしまう、「ショートスリーパー」と呼ばれる方もいますが、普通は睡眠を充分取らないと眠いし、集中できないし、物覚えが悪いし、調子が狂うと思います。
人によって最適な睡眠時間というのはありますので、ご自身にあった時間をちゃんと寝るようにしましょう。ただ、目覚まし時計を掛けずにダラダラ寝るのはダメです。それも返って調子を崩しますからね。
小学生であれば9~10時間、中学生・高校生であれば8~9時間、成人していたら7~9時間くらいが目安になります。(もちろん、個人差がありますので、ご自身がよいと思った時間にしてください)
年齢別の睡眠時間の目安は、こちらが詳しく書かれていますので、参考にされてはいかがでしょうか。
参考記事 年齢・年代別の必要睡眠時間の目安期限を設定し、ちょっとした計画を立てる
人間、極限状態になると力を発揮することってありますよね。「火事場の馬鹿力」というやつです。生命の危機に瀕したり、一気に緊張感が高まると、普段以上の力を発揮するというやつですね。
この考え方の応用なのですが、「締め切り日を意識することで、危機感を醸成する」ということも効果が出ます。
「今日はここまで」「明日はここまで」「最後はここを終える」と設定しておくことによって、やらなければいけない勉強が分かりますし、その量が多ければ危機感も生まれてきます。
できれば、それらに「優先度」を付けて、締め切り日をそれぞれ設定しましょう。デッドラインを意識することはとても大事です。
取り組む時間単位を決め、休憩時間を作る
人間の集中力は、長時間は持続しません。一説によると、一度の集中力の最大は90分ともされています。ただ、こんなに集中力って持ちませんよね。いいとこ40分±10分ってところだと思います。小学校や中学校、高校の時間割がこのあたりで設定されているのもうなづけます。
そのため、無理してずるずる勉強を続けるのは好ましくありません。集中力の低下は、宿題だったり効率が落ち、学習だったら記憶の定着率が落ちます。
ですので、「集中できる時間は40分かな」と決めたら、それを守って休憩を入れるようにしましょう。休憩時間も長くなりすぎないように、10分程度に留めるように計画してください。
勉強・学習中に気を付けること
時間をストップウォッチで計る
「準備編」でも書きましたが、時間を区切って勉強することは集中力の持続を考えても必要になります。ただ、無闇に時計を見るのも、気が散ってよくないです。
そのため、「ストップウォッチ」を使いましょう。
これには副次的な効果があって、「今、何分勉強しているんだな」と把握できるだけでなく、「あと何分しかない!ヤバイ、もっと集中しなきゃ!」と意識できる効果があります。
「大きな計画→中くらいの計画→小さな計画」とブレイクダウンして来ましたが、40分とか50分の小さな単位での締め切りは、これで意識ができるようになります。
「ストップウォッチ」がない場合は、「キッチンタイマー」でもいいですね。
休憩では”ちゃんと”休憩する
「準備編」で休憩時間を作ることについてお話ししましたが、「休憩時間」だからといって何でも自由にするのは止めておいた方がよいです。
ついついメッセージが届いていないか気になってしまいますが、出来ればスマホには触らないでおきましょう。メッセージが届いていれば、返事をしてしまうでしょう。そうすると、またその返事が来てないか気になります。そうすると集中力は落ちてしまいますからね。
そもそも、頭を使って勉強している訳ですから、休憩中はあまり頭を使わない方がよいです。身体を動かしてリフレッシュしましょう。
立って身体をひねったり、伸びてみたり。ストレッチしてもいいでしょう。あとは、目も疲れますので、目をぐるっと動かしたり、目の回りをぐりぐりマッサージするのもよいですね。瞑想するのも効果的です。
あとは、香りがいい紅茶やコーヒーを飲んで、一息付くのもよいと思います。
なるべく頭を使わない方法で、リラックスさせてください。あっ、トイレはちゃんと休憩時間で行きましょう(笑)
どうしても集中できない時のひと工夫
いくら万全の環境を整えたとしても、「集中できないもんはできない!」ということだってあります。
そういう時は、ちょっとひと工夫。
ガムを噛んだり、アロマを焚いてみたりしましょう。
よくメジャーリーガーなどが試合中ガムを噛んでたりしますよね。あれは精神を安定させて、集中力を高める効果を狙ってやっています。ガムを噛むのって、同じ動作の繰り返しで、気持ちを落ち着かせることができるんですよね。
あと、いい匂いはα波を刺激するとされています。あまり匂いがキツイと気持ちが乱れますので、ラベンダーや柑橘系などの香りをチョイスするのがよいでしょう。
コーヒーの香りを嗅ぐのもいいですね。
調べ物はまとめてやる
夏休みの宿題だと、調べないと分からないことも出てきますよね。自由研究とかなら、なおさらインターネットを使わないといけないこともあると思います。資格勉強の時も、テキストに載っていない内容だと、やっぱり調べたくなります。
ただ、そういう時は、気になったときにすぐ調べるのではなく、気になったことがある程度溜まったらまとめて調べましょう。
調べ物をするのって、まぁ勉強の一貫ではあるっちゃあるんですが、「探す」という行為なのでちょっと頭の使い方が違うんですよね。「探す」ことをしていると、人間って好奇心の塊なので「あれもこれも気になる」となってしまいます。ですので、調べ物リストにして効率的に調べなきゃいけないものを潰していきましょう。
また、都度都度調べていくと、宿題や勉強を進めていくと「あれ、これも調べないと分からないや」と細かいものが見つかって、勉強が中断してしまいます。こういうのを避けるためにも、調べ物はまとめてやりましょう。
どうしても眠くなったら
睡眠を充分取っていても、眠くなるときってありますよね。そんな時は、いさぎよく寝ましょう!
ただ、1時間~2時間とガッツリ寝てはダメです。10分~15分くらいが目安です。
ガッツリ寝てしまうと、かえって脳は眠りに落ちてボーッとしちゃうのですが、10分~15分くらいだと目覚めもよく頭がスッキリするとされています。
ちょっと眠いくらいなら、冷たい水で顔を洗うとか、膝をつねってみるでもよいかもしれませんが(笑)、家など寝られる環境なのであれば、思い切って寝ましょう。
ちなみに、布団に入って寝るのはあまりオススメしません。眠りの気持ちよさに、机に返ってこれなくなりますからね(笑)できれば、机の上にクッションや枕などを置いて、ちょっと寝の体勢が寝ましょう。
集中したい期間中にできるといいこと
身体を動かす
宿題のことで頭がいっぱいかもしれません。資格の試験日に焦っているかもしれません。
ただ、ずっと机の前にかじりついて取り組むだけでは、効率は落ちてしまいます。
短期間と言えど集中力を維持するためには、気分転換が必要になります。ですので、勉強が終わった後は、散歩に出かけたり、ちょっとジョギングしたりして身体を動かしましょう。夏ならプールに行って泳ぐというのもいいですね。
食事にもちょっとした注意
実際に生活していれば分かると思いますが、ご飯を食べ過ぎると眠くなります。または、やる気がなくなります。
ですので、ご飯は腹八分(または腹九分)に抑えておきましょう。
ただ、お腹いっぱい食べなかったせいで、お腹が空いて集中力が落ちてしまうのは本末転倒です。そのためには、ご飯を食べる時の順番を気を付けるとよいとされています。
参考記事 もしかしたらあなたの人生を変えるかもしれない、やる気、集中力、簡単養成講座「ためしてガッテン」の実験結果から、「タンパク質(20%)+脂質(20%)+糖質(60%)+野菜(いくらでも)+スープ(味噌汁とか)」の食事が集中力を維持できるとされています。
その際、食べる順番は「スープ >(野菜 、タンパク質、脂質)> 糖質」が良いとされていますので、こういう小さな注意をするのもいいでしょう。
甘いものは効果があるのか?
よく「勉強しているときはチョコなどの甘い物を食べるとよい」という話を聞きますよね。
脳は糖分で動いていますので、甘い物を取ると良いとはされるのですが、実際に効果は人によってマチマチだと思っています。私は甘い物食べても、集中力は上がりません(笑)
先ほどの参考記事には、集中力が必要な時に胃が動くことで、脳の血流が減って集中力が落ちるともあります。
そもそも甘い物を取りすぎるのは健康によくないので、ちょっと口寂しくなった時は少し食べる、という程度ならよいかもしれませんね。
色を活用するのもひとつの手
集中力を高めるための対策として、色を効果的に使うというのもいいですね。
壁紙全部変えちゃうのはやり過ぎですが、目に付く範囲に小物を置くというのがよいです。(そういえば、ある会議室を真っ赤にしていた企業を見たことがあります。議論が白熱しやすくなるらしいですよ)
例えば、集中力を高めるとされる黄色や、心を落ち着かせる効果のある緑色や青色など。
集中力を高める勉強法:まとめ
挙げてったら結構な量になっていまいました。「えっ、こんなにあっても全部できないよ」と思うかもしれません。そう思った方は、「スマホの通知オフ」「小さな計画を立てる」「時間を区切る」「勉強と休憩のメリハリを付ける」を意識してみてください。
闇雲に突き進むより、効果が出る仕組みを作ってから進めた方が、効率的になることって結構あります。
「急がば回れ」という諺でもあるように、下手に焦って空回りする前に、一度冷静になってこういう仕組みを試してみてはいかがでしょうか。
追伸
最近はパソコンやスマホで動画を見ながら授業を受けたり、タブレットで問題を解いたりすることもありますので、こういう場合には集中力を高める方法をアレンジする必要がありそうですね!