yuiがボーカルをつとめるFLOWER FLOWERが約3年半ぶりにアルバムをリリースしました!
初回生産限定盤の特典が豪華だったこともあり、知ってから速攻で予約して購入し週末ヘヴィロテしましたので楽曲インプレッションなどをご紹介したいと思います。
バンド「FLOWER FLOWER」
Key. mura☆jun
Ba. mafumafu
Dr. sacchan
シンガーソングライターとして非常に人気を誇ったYUIさん。2012年に活動休止を発表しましたが、2013年に「FLOWER FLOWER」というバンド名で2013年に活動を開始されました。
YUIさんがリスペクトするミュージシャンたちに声を掛けて結成したロックバンドで、本バンドではyuiさん本人含めてメンバー全員がアルファベット小文字の名義で活動されています。
FLOWER FLOWER開始時のyuiさんは金髪ショートカットで、YUI名義の頃からのイメージとガラッと変わったのが印象的でした(現在は黒髪ロングに戻っています)
キーボードはバンド「Venomstrip」のメンバーでもあり幅広く音楽活動をされている村山☆潤氏、ベースはEGO-WRAPPIN’のサポートを中心に幅広く音楽活動をされている真船勝博氏、ドラムスは数多くのアーティストのサポートを務める佐治宣英氏の計4人のバンドとなっています。
アルバム「スポットライト」
FLOWER FLOWER(以下、フラフラ)はこれまでシングル2枚・フルアルバム1枚・ミニアルバム1枚、他に配信限定シングルを4曲リリースしてきました。
本作はフラフラ2枚目となるフルアルバムとなっていて、全12曲が収録されています!
- 命
- パワフル
- コーヒー
- あなたと太陽
- 地図
- 塵
- アイス
- 踊り
- 産声
- 時計
- 小さな窓
- 日常
また、初回生産限定盤には「特製三方背ケース」「デジパック」「24ページのライブフォトブック」「ライブ映像を含むDVD」が付属してくる超豪華版となっています!
初回生産限定盤は在庫がなくなり次第、通常仕様のものに切り替わってしまうようですので、気になった方は早めの購入をおすすめします!
アルバムの全体的な感想
もともとフラフラを知ったのはYUIが好きだったわけで、どうしても「YUIのバンド」というイメージが強くありましたが、今回のアルバムを全編じっくり聞いてみてその印象は大きく変わりました。
クレジットを見ても分かる通りyui作曲のものは2曲だけで、あとは全て作曲がバンド名義になっています。
フラフラの曲作りはセッションしながら作っていくスタイルのようで、そのスタイルの中で生まれた楽曲が今回のアルバムのほとんどを占めているんだと思います。
そのため、歌手として圧倒的な存在感を放つyuiももちろん感じられますが、バンド全体の一体感をより強く感じられる曲が多かったです。ミキシングもそれを意識しているように感じられました。
キャッチ―な曲は少ないので万人受けする曲はあまりありませんが、FLOWER FLOWERという1つのバンドのアルバムとして非常にいい作品だと思いました。
各楽曲のインプレッション
ここからは、各楽曲を聞いて受けた印象を曲の雰囲気を簡単にご紹介したいと思います。
iTunesの試聴プレイヤーも一緒に掲載しておきますので、気になった楽曲があればぜひ試聴してみてください。
Track1. 命
ドラムとベースから始まるイントロで、非常に重たい雰囲気からスタートします。Aメロでは高めの線を細くしたようなyuiの声がまた緊張感を高めます。
キーボードなどの上物の音もどこか幻想さのある音遣いとなって、yuiの語り口調の部分もあったりと、ジャケットのカラフル感から(いい意味で)裏切られるミドルテンポの曲となっています。
曲名は「命」となっているものの歌詞のその単語は含まれておらず、緊張をもたらす歌詞が全編にわたって綴られています。
Track2. パワフル
1曲目の「命」の余韻からそのまま繋がるように始まる楽曲が始まります。手数の多いドラム、高速打鍵、ファジーなギターと少しアップテンポ気味に始まるイントロでガラッと雰囲気も変わります。
Aメロ・Bメロと続く少し重たい雰囲気の中、サビで一気にYUIらしいメロディが爆発します。曲名にある「パワフル」と「ダーリン」が前面に出た歌詞とYUIらしさが感じられるメロディ、そこに合わせるバンド感が非常にカッコいいです。
前ノリ感のある8ビートのサビがめちゃくちゃ気持ちいい曲です。本アルバムでもっともキャッチ―なメロディの曲ですね。
Track3. コーヒー
アンニュイな雰囲気から始まるイントロ、そしてパッと夜明けを感じさせるような演奏とともにyuiの声が聞こえてきます。
音階豊かなピアノとアコギのバッキングを背景に、Aメロでは少し囁き気味に歌うyuiの声に心地よさを感じます。
ポップなメロディをたくさん作ってきたyui自身の葛藤なのか、シンガーソングライターの苦悩を歌った歌詞は衝撃すら感じます(YUI時代が好きな方が読むとちょっとショックかも)
フラフラがゲリラライブをしていた頃からある曲とのことで、yui自身この曲を形に残すことの決意を感じられます。
Track4. あなたと太陽
海の中なのか、空の中なのか、はたまた宇宙なのか、どことなく掴みどころがない不思議な雰囲気を持った曲です。
ミドルテンポながらスローを感じるアレンジになっている上、歌詞が聞き取れないほどか細いyuiのボーカルが全編続きます。
歌い方がめちゃくちゃ柔らかいので、多分歌詞カードを見ながらでないと歌詞を聞き取れないと思います(笑)
Track5. 地図
デジタルさを醸し出したかのようなイントロから、大人の女性を意識させられるyuiの歌声にハッとさせられます。
メロディはゆったりしていながらもバンドの激しさが相まって、ライブでは特にサビが盛り上がりそうな気がします。
間奏で聞こえるyuiの叫び声は歌手としての成長も感じさせられました。
Track6. 塵
(ドラムの)リムショットが鳴るビートの中でリズムカルなベースラインが流れるAメロがカッコいい曲です。
ベースラインが、yuiの歌うメロディとは別の、もう1つのメロディのように感じます。
全編を通してアンニュイな歌い方をしていて、曲としても盛り上がる箇所は特にありません。目を閉じて頭の中に曲を響かせてお酒を飲みたくなるような、そんな曲です。
Track7. アイス
絶妙なのか微妙なのか、距離感が独特な2人を描いたミドルテンポの曲です。
情景が見えそうな語り掛けるyuiの歌とポップさのあるアレンジになっています。
後半にいくにつれて可愛く歌いあげる感じが青春を感じさせる曲です。
Track8. 踊り
安定したドラム&ベースに乗せたメロディと合間に響くシンセサイザーの対比が印象的なミドルテンポの曲です。
ミキシングによりあえてメロディの音を小さくしているのか、メロディが主役というよりは楽曲全体を聞くような作りになっていると感じました。
身体の力を抜いてダランとしながら踊りたい、そんな雰囲気の曲です。
Track9. 産声
本アルバムでyui作曲の2つ目となる「産声」。 その曲名からも分かる通り、母の子への愛を歌っている曲となります。
スローなテンポで、自らお母さんとなったyuiが自分の子どもへ語り掛けるように歌っています。
愛情だけでなく、不安や心配を抱きながら我が子の成長を願わずにはいられない、母の優しさが詰まった曲になっています。結婚式の思い出ムービーとかで使ってほしいくらい泣けるバラードナンバーです。
Track10. 時計
ミドルテンポなのですが16ビートで鳴るベースラインが心地よい曲になっています(粒が揃った16ビートのベースの音を出すのって難しいんですよ)
本アルバムはどちらかとキャッチ―なメロディが少なめなのですが、この曲ではYUIっぽさも感じさせるサビで聴き手を笑顔にさせてくれる魅力があります。
曲も4分もないためあっさりしているのですが、照れくさい歌詞で私はすごい好きです。
Track11. 小さな窓
小さな、幼い頃を思い出しながらそれを歌っているような雰囲気のゆったりとした曲です。
メロディも語尾を伸ばす箇所が多く、の~んびりとした気持ちにさせてくれます。
先ほどの「時計」とは打って変わって「小さな窓」は7分弱と長い曲になっています。
Track12. 日常
なんだか、社会に疲れながらも毎日を生きている人間をそのまま映したようなミドルテンポの曲です。
正直、楽曲としてのメリハリはそこまで感じなかったのですが、歌に存在するメロディやアレンジがどれも”普通に”素敵なんですよね。
曲全体が私たちの「日常」を描いた曲なんだな、と感じました。何気ないようでめちゃくちゃ奥深い曲です。
プレイパス対応なのでPCがない人へもおすすめ
本作は「プレイパス」という、スマホアプリでも楽曲をダウンロードする特典が付いています(期限アリ)
「パソコンがないからCDを買っても聞かないよ」という方もいるかもしれませんが、プレイパスがあれば音源をスマホに直接ダウンロードできるので非常に便利です(クラブレコチョクの会員登録は必要です)
特典のDVDの動画もダウンロードできましたので、スマホがあればDVDプレイヤー無しでも特典が楽しめるのはいいですね!