WEBサイト制作の現状とこれから中小企業ホームページが取るべき面白い戦略

大手情報メディアの技術者として身を粉に働いていた時もあれば、小さな店舗のホームページ作りをお手伝いをしていたりする『もぐ(@jikitourai)』です。今はしがない一介のエンジニアでして、お財布の中身が寂しい日々を過ごしております。

さて、先日こんな気になる記事が上っていました。

内容を見てみると、『ただWEBサイトを作るだけではもう生き残れない。これからはクライアントの成功まで含めたトータルの仕事にシフトする必要がある』というものでした。

この記事の反応を見てみると、「その通り」「そうなるのは当然」と同意を得られるコメントもありつつ、「そんな風には感じない」「うちは制作の仕事が多くて忙しい」という内容まであり、どちらが本当なんだと疑問に思う人もいるかもしれません。

実情で言うと、どちらの意見も正しいと思います。

大手WEB/メディア関連企業の売上は、若干のぶれはありますが概ね右肩上がりです。Yahoo!JAPANしかり、リクルートのメディア事業しかり、楽天のインターネットセグメントしかり。サイバーエージェントのインターネット広告事業も右肩上がりです。

反面、中小企業向けのような規模の小さいWEB制作案件って単価が下がっているのも事実です。

ランサーズやクラウドソーシングを見ていると、「この金額でこの案件はきついなあ・・・」と思うようなものでも積極的に提案をしているランサーさんが結構いるんですよね。

『ホームページ作成』と検索エンジンに打ち込むと、5万円や5千円、果ては0円なんて金額で広告を出している会社もあり、ホームページ(WEBサイト)制作がもはや商売としては成り立たないレベルになっていると感じます(運営費で賄っているんだと思いますが、さすがに数こなさないと成り立たないでしょうね)

今回はこの辺について思うところがあるので、触れたいと思います。

WEB制作/ホームページ作成のイメージ

インターネット界隈で仕事をされている方は、『単価』というものを肌感覚で分かっていると思います。システマチックなメディアを運営されている場合、SIerが関わることも多いのでそこそこ高い金額で発注されている企業もあると思います。

システマチックな部分とは別に、デザイン部分はデザイン会社やデザイナーに発注しますが、大企業の販促用だったり大手メディアであれば、そこそこいいお値段の価格で発注されているでしょう。

新興IT・WEB系だと全て内製化しているところも多いですよね。オープンソースをフル活用したシステム開発をしつつ、デザイナーも内部に抱えたりします。ですので、UIデザインというものに対する重要性を理解していると思いますし、UI及びUXについてはディレクターが常々考えていることだと思います。

一般の人の感覚

しかし、「インターネットはあくまでただの一つの手段」として捉えているちょっとアナログ寄りな人々にとって、WEBサイトやホームページってわりと簡単に作れるイメージを持たれてたりします。勝手な想像ではありますが、「ホームページビルダー」のようなツールが過去に流行った経緯だったり、検索すると格安業者がいっぱい出てくることなどに起因するんだと思います。

店舗運営されている方から制作に掛かる費用を聞かれる時も、「5~10万円くらいあれば作れるよね?」みたいなことが多いです。小規模だとその傾向が強い気がしますね。もちろんその金額でも形としては作れるのですが、「充分集客可能なホームページかどうか」と言われると微妙です。




より強みを増す大手の情報サイト

※ここでは分かりやすい例として、消費者向けの事業について主に取り上げます。

話は少し変わって、大手の情報サイト(ポータル含め)はその数も規模も次第に大きくなってきています。紙しかなかった時代は、就職サイトの前身は無代紙でしたし、クーポンも無代紙に付いていました。中途求人も新聞の折り込みで入っていることも多かったですよね。

しかしインターネットの世界が登場してから、広告やお店をまとめた情報サイトは色々な種類が出て来ています。おなじみの求人や飲食、旅行や不動産だけでなく、ゴルフ場や士業や街ごとなど様々なものがあります。

基本的により強さを増してきているのは大手企業ではありますが、cockpadや食べログなどの新しいサービスが台頭したりもしていますね。

クライアント業務も支援する機能

さらに大手情報サイトは囲い込みを図ってきているように感じます。

旅館やホテル、飲食店などの施設運営する上で手聞が掛かるのって、電話対応や予約処理なんですよね。規模が小さくなればなるほど従業員は少なくなるので、それに掛かる手間というのは煩わしくなってきます。顧客満足度を高めるためには本業部分に力を注がなければいけないものの、新規を受け入れるのも大事ですからね。

そういう人たちの仕事を支援するという意味で、予約管理だったり顧客管理だったりを担うサービスが増えて来ています。(美容室なんてホットペッパービューティの一人勝ちなんじゃない?)

そういう意味では、むしろこういう大手情報サイトの仕組みに乗ることが賢いやり方なのかもしれません。

中小はWEB戦略は見出せていない

こういう大きな仕組みに乗ると、仕事する上でも便利でさらに集客もできていいことなんですが、広告として掲載してもらうためにはやはりお金が必要になります。(申込数などに応じた成果型課金のところもありますね)

大手情報サイトに広告を出稿する場合、プランやオプションによって当然料金が異なってきます。特集組んでもらうとか、PR枠に出してもらうとか、そういうユーザから分かりやすい訴求の仕方ができます。

しかしあまり知られていないですが、上位プランだとそのサイト内で検索した結果の表示順が上に出てくるようになるサイトもあります。(気になった方は、「サイト名 料金表」などで探してみてください)

そういう意味では、「勝ち馬に乗ったつもりが、その馬の上でも実は戦いが待っていた」という感じでしょうか。そうすると、少ない予算で大きな実を得るのは、ちょっと難しい面もあるかもしれません。

では自社サイトならどうか

「それなら、自社ホームページを立ち上げてそこで集客しよう」と考えるのが世の常だと思いますが、先ほども言ったとおり、WEBサイト制作に掛けるお金を豊富に用意しようとするところは少ないわけです。

本来の目的は「集客」なのですが、「ホームページを作る」ことにフォーカスしてしまうがゆえに、なぜか一般的な制作料金を基準に考えてしまうんですよね。

見た目が続麗なホームページを作ってくれる業者はたくさんあります。今はテンプレートが充実してますからね。でも、見た目の体裁だけ整えてもお容さんは集まらないんですよ。有象無象のサイトが世界中に溢れている訳ですから、なんの戦絡もないWEBサイトはすぐ埋もれてしまいます。

そして集客できない課題を抱えたまま過ごしていると、ある日知らない業者から電話が掛かってきて甘い言葉に誘われて無駄な出費をしてしまうという悲しいオマケが付くこともあります。

※私の知り得る限りでは、モパイル向けの検索連動広告を打っているのに、ホームページがスマホ対応されていないというケースを見たことがあります




戦略的に取り組めば効果は出る

そういう現状の中、こちらのブログが一部で最近話題になりました。

ある美容室を独立開業された方のブログですが、インターネットやSNSを活用した集客の可能性を見込んで猛烈に取り組んだ結果、事業のスタートダッシュに成功されたという内容の記事です。

さすがに1000記事を目標にコツコツ作り続けるのは、並大抵の努力ではありません。これは万人ができるやり方ではないと思います。

ただ、「集客」に悩みながら店舗運営をされている経営者の方にはぜひ読んでもらいたい内容になっています。ちゃんと仕組みを作った上で中身の濃い記事を増やすことは、検索流入を増やすのにとても効果的ですからね。

こういう取り経みをしている会社は他にもありますが、成功しているところは割と多い気がします。(もちろん、失敗しているところは話題にならないので見えていないだけかもしれませんが・・・汗)

小回りが効くことのメリット

大きな仕組みに乗らずにインターネットという大海での戦いを挑むというのは「大型漁船にイカダで対抗する」ようなものなのかもしれません。

しかし、イカダを小型ボートにグレードアップさせるのはそれほど難しくはないですし、さらに機動力を活かしたやり方で狙ったお客さんを呼び込むというのもできるでしょう。

そうすると、先ほど上げた美容室のように成果を上げることができるのではないでしょうか。自分自身の手であそこまでできれば、元手は掛からないですからね。

しかし簡単にできるものでもない

とは言え、「そうは言ってもどうすればいいかわからない」「何から手を付ければいいのか見当が付かない」「そんなにたくさん文章書けない」なんて課題にぶつかると思います。

普段から文章を書いている人からすると意外かもしれないですが、文章を書くという作業は難しいんですよね。今はSNSの発展に伴って、日記やコメントのような比較的短い文章を書く機会は増えていると思います。しかし、いざ自分の想いを文章にしようとすると途端に進まなくなります。ノウハウをまとめあげたりするのにも、ノウハウと練習が必要です。

だから、『書籍のゴーストライター』なんて仕事が存在したりするんですよ。成功者であっても、文章を書くことが苦手な人っていっぱいいますからね。

そうなると、プロのライターやインタビュアーが関わる必要性が出てきます。書くのは難しくても、頭の中にはたくさんの情報が詰まっています。それをうまく口から引き出してあげればいいです。ただ、これもその業界や技術などの知識がなければ、うまいヒアリングができません。そのためには、事前に関連する知識を仕入れたり、場合によっては取材もしなければいけません。そこまでやって初めて文章に説得力というモノが生まれるわけです。

すこし話は逸れますが、インターネットの世界でも『嘘と真実』はごちゃまぜで存在してますよね。さらに、検索結果の上位にあるページの中身が必ずし も正しいとは限りません。そういう意味で、インターネットの利用者にはリテラシー能力が求められるわけなのですが、胡散臭い内容のものはわりと直感でわか るものだったりします。(最近ちょっと違う気もするけど・・・)

最近のバズを狙ったサイトの記事を見てると、こういうボカし方がうまくなっ てるなと感じます。ただ、そういうのって突拍子もない展開をしたり、決めつけのような書き方をしていて、見抜かれることも多いかもなーと思います。そうす ると、せっかく読んでくれても次のアクションに繋げることはできません。

世の中に情報を発信するということは、その内容の「質」も大事にしなくてはならないのです。




予算or時間を掛けて取り組めば成果が出る

ここまでやらないと大きな成果には結びつきません。となると、中小規模のホームページ制作に掛けている現状の予算というのはやはり少なすぎるんですよね。

本当に「単なる名刺代わりのホームページなんで」と言うのであれば、数万円で作っても全然いいと思います。でも、いざ作ると不満が出てくるわけですよ。「アクセスがない!」って(笑

今はインターネットやSNSを活用した集客というものがマーケティングをする上でもっともコストパフォーマンスが高いというのは、実際にネットを使っている人であれば、肌感覚で分かると思います。

WEB制作のあり方を再考する時

マーケティングも意識しなければいけないし、検索流入を増やす取り組みやSNSでの拡散のための工夫、サイト内でのコンバージョン(成約)を高めるためのUI/UX改善などやることがてんこ盛りです。
私個人の思いとしては、WEB制作というあり方のパラダイムシフトが必要なタイミングが来ているのではないかと思っています。

「安い単価で仕事を引き受けて、期待される結果を得てもらえない」という図式では誰も幸せになりません。「期待される効果を生んで、充分な報酬を受け取る」という構図にするのが健全だと思います。過剰な値下げ競争は負のスパイラルです。値下げ競争した外食産業を見れば分かるでしょう。

中小規模でもインターネットの世界で競争していけるということを示せれば、さらに新しいビジネスモデルが生まれてくるかもしれません。大手もより新しく便利な仕組みを考えるでしょう。

そういう競争が起きることで業界が活性化し、ユーザにとっても便利でもっと面白いインターネットの世界になるかもしれないですね。

※でも成果を約束できないのがWEBの世界なのが難しいところなんですけどねー。。。

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もぐ
30代半ばの1児の新米パパ。5歳からファミコンを始めて今では立派なおっさんゲーマー。ネットワークなどのITインフラ全般、WEBシステム系の開発やディレクション、データ分析など色々やってるエンジニア。 当ブログ【時機到来】はおかげさまで毎月100万回以上読まれています。 お問い合せはこちら