エヴァンゲリオンの世界設定と世界観:||考察のすべて

【本稿】「使徒と人間が戦う理由」使徒はなぜ攻めてくるのか

使徒と人間が戦う理由

正しくは、「第三使徒~第十七使徒が第十八使徒リリンである人間と戦う理由」になりますね(ややこしいので、これ以降は第三~第壱十七使徒を「アダムの子ら」と呼びます)

簡単にまとめます。地球に初めて誕生した第一使徒である「アダム」。本来、始祖生命体は星に一つであるべきだったところ、地球にはなぜかもう一つの生命の種が落ちてきてしまいました。それが「黒き月」で、その中に第二使徒の「リリス」がいました。

「アダム」と「アダムの子ら」は、人間が生まれる前に地球を支配するはずでした。しかし、「黒き月」を乗せた大質量隕石の衝突、つまり「ファーストインパクト」による影響で、それらは活動を停止してしまいます。

結果、その隙に「リリン」がL.C.L.を世界中に浸透させ、L.C.L.を媒介に生命が進化し、最終的に「リリン」である人間が誕生して地球を支配することになるわけです。

つまり、地球を支配する立場にある生命体が2種類存在してしまいました。結果として、「先に人間が地球を支配した」ということになります。

そしてエヴァの世界での2015年に、第三使徒サキエルが活動を開始することになるわけです。本来地球を支配する予定であった「アダム」軍団が、「リリン(リリス)」軍団に攻め込んで来る訳です。(正しくは「リリン(リリス)」軍団である人間に攻め込んでいるように見えるだけで、実際は目的が違うのですが)

なぜ使徒が攻めてくることを知っていたのか

さて、この歴史背景を踏まえると、「アダム」軍団と「リリン(リリス)」軍団が戦うことが分かったかと思います。

しかし、なぜ人間は第三使徒以降が攻めてくることが分かっていたのでしょうか。分かっていないと、「汎用人型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン」なんて大層なものを作っておかないですよね。汎用なんて名前が付いてますが、ほぼ「対使徒専用」なんですから。

もちろんこれには理由があります。

先述しましたが、「白き月」の中には「アダム」の他に、「裏死海文書」というのが入っていました。この「裏死海文書」には、「アダムやロンギヌスの槍の運用方法」、そして「使徒に関する未来の予言」が書かれています。

これを20世紀に人間、実際には「ゼーレ」という組織が、この「裏死海文書」を発掘します。ここに書かれている内容が、使徒襲来までの間に人類が行ってきた対応に繋がる訳です。




「ゼーレ」とは何か

「SEELE」と書き、ドイツ語で「魂」を意味します。作品の中でたびたび出てくる組織ですので皆さんもご存知かと思います。いつも碇ゲンドウを囲んで詰問していて、何やらとても偉い感じがしますよね。会話の内容からも、「特務機関NERV」の資金源が「ゼーレ」であることが伺えます。

「ゼーレ」は裏から世界を支配している秘密結社で、「UN」のマークでおなじみの「国連」も日本の「戦略自衛隊」も「特務機関NERV」も、「ゼーレ」の支配下にあります。

「ゼーレ」は、「キール・ローレンツ」という最高幹部を中心に、12人の幹部が存在します。この幹部たちは、「人類補完委員会」のメンバーでもあります。ちなみに、ゼーレの7つ目があるマークは、「黙示録の仔羊」から引用されています。

この「人類補完計画」については、後述します。

「裏死海文書」には何が書いてあったのか

なぜ北極大陸を探索していたのかは不明ですが、発掘した「裏死海文書」には驚くべき内容が書かれていました。

「アダムとその作りし使徒が存在し、その使徒がアダムと接触すると、人類が滅亡する」という内容でした。

この人類滅亡の衝撃が、劇中でたびたび出てくる「サード・インパクト」というものです

…あれ?「セカンド・インパクト」はどこへ行ったのでしょうか?




「セカンド・インパクト」が世界を大きく変える

「セカンド・インパクト」とは

この予言の内容を受けて、人類滅亡を防ぐために「ゼーレ」はアダムの捜索を開始します。なぜ「アダム」を探し始めたのかというと、ロンギヌスの槍の運用方法が関係して来ます。

2000年、「ゼーレ」は南極大陸にて「白き月」を発見し、その中に存在していた「アダム」を見つけます。しかし、何もない南極大陸に「アダム」をそのまま置いておいたら、簡単に「アダムの子ら」である使徒に見つかってしまいます。

じゃあ、南極大陸に迎撃要塞を作れるかといったら、寒くて資源の無い場所でそんなことはできません。

そこで「ロンギヌスの槍」を使う訳です。「ロンギヌス」というのは、ゴルゴダの丘で磔にされたイエス・キリストの死を確認するために、槍を脇腹に刺した兵士の名前で、その槍のことを「ロンギヌスの槍」と指しているとされます。

ちなみにエヴァの劇中では、「ロンギヌスの槍」をぶん投げて第拾伍使徒アラエルを殲滅していますね。使徒を殺せる武器として扱われています。

話はそれましたが、その「ロンギヌスの槍」を使って、「アダム」を卵の状態まで戻してしまい、使徒に見つからないようにしようと「ゼーレ」は考えました。そこで、南極大陸の「白き月」周辺に研究施設を建て、「アダム」を卵に戻すための研究が始まるわけです。

その結果、2000年9月13日、大爆発が起きます。

大爆発の原因

「アダム」を卵まで戻すために「ロンギヌスの槍」を使おうとするのですが、同時に「S2機関」の始動実験を行っていました。

この南極大陸での研究には、葛城ミサトの父である葛城博士が参加していたのですが、この博士が「スーパーソレノイド(SUPER SOLENOID)理論」というものを提唱していました。

簡単に言うと、「永久機関」つまり「外部からの供給なく、無尽蔵にエネルギーを作り出す」という理論になります。

「アダム」はこの「永久機関」、博士の理論の言葉を借りると「S2機関」を持っているとされ、この実験をしていたとされています。この「S2機関」は、使徒の動力源、つまり「コア」であると考えられます。

しかし、実験の最中に「アダム」が覚醒してしまいます。それを抑えようと「ロンギヌスの槍」を用いて再封印を試みますが失敗。槍の力によって、「アダム」のA.T.フィールドが解放され、この実験時に使っていた人の遺伝子と「アダム」が物理的に融合を果たし、最終的には大爆発に繋がります。

これが世にいう「セカンド・インパクト」です。

作品の中でも描かれていましたが、葛城ミサトはこの爆発の様子をもっとも間近で見ており、唯一の生存者です。その時、光り輝く「アダム」が翼を広げ、上空から光の粒や線が降り注ぐ様子を目撃しているのです。

※爆発の原因は人によって解釈が異なりますが、わたしはこれだと考えます。





セカンド・インパクトの影響

「セカンド・インパクト」によって、「アダム」はバラバラになって退化しましたが、人類滅亡は免れることになりました。しかし、人類の半数が死滅したとされ、地球環境は滅茶苦茶になります。

まず、事故現場である南極大陸から、氷は全て溶けて無くなります。南極大陸(があった場所)を船で通るシーンがありますが、氷なんてなかったですよね。白っぽいつららみたいなものが映っていますが、あれは氷ではなく「塩の柱」です。

で、南極の氷が全て溶けたことによって何が起こるか。これは現実の環境問題でも話題に上がることですが、「海面水位の上昇」です。世界中の海面水位が上がり、海沿いの陸だったところは全て沈没します。

また、大爆発の影響で、地球の地軸が大きくずれてしまいます。地軸がずれて何が起こったかというと、緯度が変わって「日本の季節が常に夏」になった訳です。これが、作品の中で、日本が全て夏である理由になります。

「アダム」のその後

「アダム」はバラバラになったと書きましたが、作品中では胎児のような姿をした「アダム」が登場します。これはある意味、本物の「アダム」です。ある意味というのは、バラバラになった「アダム」の肉体を元に、あの胎児のような「アダム」まで復元します。

また、「アダム」の魂はどうなったかというと、人工の体を与えられて「渚カヲル」として作られることになります。

そのため、「渚カヲル」は人智を超えた能力を有しており、新劇場版でも「なぜそんなことを知っているの…?」と思うような発言をしていたわけです。




【次回】 「エヴァの主な舞台」なぜ第三新東京市と呼ぶのか?
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30代半ばの1児の新米パパ。5歳からファミコンを始めて今では立派なおっさんゲーマー。ネットワークなどのITインフラ全般、WEBシステム系の開発やディレクション、データ分析など色々やってるエンジニア。 当ブログ【時機到来】はおかげさまで毎月100万回以上読まれています。 お問い合せはこちら